ウイルス性の性病には抗生物質ではなく抗ウイルス薬が必要!

性感染症の治療を行う場合、抗ウイルス薬が用いられることもあれば、抗生物質が用いられることもあります。これらにはどのような違いがあるのだろうかと疑問を抱いたことがある人もいるかもしれませんが、原因となるウイルスや細菌にどのような違いがあるかを知ることで、使い分けられている理由を理解する手がかりにすることができるでしょう。

ウイルスや細菌にはいくつかの違いがありますが、注目すべき点を挙げるとすると、ウイルスは自己増殖することができませんが、人や動物の細胞中で増殖することができるという特徴があり、細菌は人や動物の細胞中で増えるのではなく、自分自身で増殖することができるという違いがあります。大きさに関しては、ウイルスはとても小さく、電子顕微鏡で10万倍に拡大しなければ認識することができない大きさですが、細菌はウイルスほどではありません。

抗ウイルス薬は名前からわかるようにウイルス性の性病を治療することができ、抗生物質の場合は細菌による性感染症を治療することができます。抗ウイルス薬はウイルスを攻撃するわけではなく、人の細胞内に寄生したウイルスが自己増殖を行う過程を間接的に阻害することによって、体内でウイルスが増えないようにするという作用をもたらすのです。一方で、抗生物質は人体の細胞には大きな影響を与えず、細菌の細胞のみに強く作用するような物質が含まれており、細菌の弱点となる部分にアプローチするというものです。簡単にまとめると、抗ウイルス薬はウイルスの増殖を間接的に防ぎ、抗生物質は原因菌を直接退治すると言うことができます。

このように抗ウイルス薬と抗生物質では、働く相手や仕組みが異なっており、ウイルス性の性病であるか、細菌による病気であるかによって、薬が効果的に働く仕組みは違っているのです。そのため、それぞれを治療するためには違った研究が行われ治療薬が開発されていると言えます。性感染症は現在も世界的に増え続けている疾患であり、治療薬について研究を進めて、より効果のある新薬を開発している国も少なくありません。効果のある治療薬についての研究は日々続けられていますが、利用する薬を間違えてしまうと効果を期待することができないのです。しっかりと性病を治したいと考えるのであれば、その病気がウイルス性なのか細菌性なのかを理解して治療薬を選択することで、適切なものを選ぶことができるようになるでしょう。